治療

必須知識

はじめに

この記事は私が最も伝えたい記事と言っても過言ではありません。全ての医療従事者・医療教育者・医療学生にとって必見の内容となっています。

「治療の定義」の項目以外に、参考文にしている文献等はありません。自分の思いに筆を走らせた為、拙い文章になっているかと思いますが、ぜひ最後までご高覧ください。

治療の定義

広辞苑(第七版)    病気やけがをなおすこと。療治(りょうじ)。
大辞林(第四版)    病気やけがをなおすために、手術・投薬・物理療法などの手当てを
            すること。療治。
日本国語大辞典     病気やけがを治すこと。病気に適応した手当をすること。
ステッドマン医学大辞典 病気、損傷、または障害を持つ患者の医学的ケア。

代表的な治療例

 薬物療法 : 内服・注射・塗布
 手術療法 : 観血的手術・内視鏡手術
 保存療法 : ギプス固定
 物理療法 : 放射線治療・温熱療法・マッサージ
 運動療法 : 関節可動域運動・筋力増強運動
 心理療法 : 認知行動療法

治療の三要素 

治療の三要素
        「適応」 「用法(手段)」 「用量」

<具体例①>                   <具体例②>
 適応:糖尿病                   適応:亀裂骨折
 用法:毎食食前インスリン自己皮下注射       用法:ギプス固定
 用量:投与直前の血糖値に応じて2〜4単位      用量:3週間

「使用上の注意をよく読んで、用法・用量を守って正しくお使いください
この言葉は目にしたり耳にした事がある人は多いと思います。

薬だけでなく、全ての治療は「適応」「用法(手段)」「用量」が重要であり、ここをを間違えると、本来得るべき効果を得られなかったり、症状を悪化させたりします。

 具体例①に着目すると
  適応を間違えてインスリンをインフルエンザ感染症患者に投与する。
  用法を間違えて、夕食一時間前にインスリンを投与する
  用量を間違えて、8単位投与
  
上記の例を見ても、適応・用法・用量を間違えると非常に危険だと言う事が分かるとおもいます。
 
 「そんなの当たり前でしょ」と思われるかもしれません。しかし、ここに強いこだわりがないといくら国家資格を有していたとしても治療者とは言えないと私は思っています。

治療の三要素に強くこだわないといけない理由

例えば花や野菜を育てる場合、「水や肥料なんていくらでもあげればいいんだ」と肥料や水を与えすぎると植物は枯れてしまいます。
反対に、葉の状態や気候などを注意深く観察し、適切に肥料の種類を変更したり量やタイミングを調整できる人が、立派な植物を作る事ができます。
パンを作りでも気温や湿度によって加える水の量や発酵時間を変える人もいるそうです。スポーツでも結果を出せる指導者は、選手やチームの能力を最大限に引き出す為に、選手を徹底的に観察し、細かくPDCAサイクルを回していきます。育児・恋愛・魚釣り・料理・接客など、あらゆる場面で適応・用法・用量を誤らなければベターな結果が得られるでしょう。

リハビリテーションの分野でも同じです。患者の訴え、表情・反応・呼吸・姿勢などからその日の全身状態などを見極め、全ての必要な情報を統合して考察した治療プログラムを、実施するか?中断するか?続けるか?負荷を増やすか?をその場その場で判断していきます。

特に私が訴えたいのは、「用量」の部分です。
世の中に「How to本(マニュアル本)」は山ほどあり、その本を読めばプロの療法士でなくても機能訓練の実施は可能でしょう。ただ、プロとノンプロの最も大きな違いは、リスク管理(怪我を防ぐ・全身状態を守る)が高いレベルで可能な事と、「用量」を微調整できるできる所だと私は思っています。
先に触れた様に、プロの園芸家は花の状態と気候に応じて与える水の量を微調整できるのと同じように、プロの療法士は知識と経験により「用量」の微調整(リスク管理を含む)が可能です。
そしてその知識と経験を磨くには、クリニカルバスにや文献に頼りすぎるのではなく、常に臨床で負荷量を強く意識して取り組み続けるしかありません。

過剰な負荷は「毒」になる リハビリを「投薬」と同義に考える

「この患者は歩ける様にならないと自宅に帰れない」とか、「この患者を病棟でポータブルトイレに座れる様にしたい」といった理由が先行してしまい、無理に動作訓練の難易度を上げていこうとする病院もあります。
一段階上の動作訓練を進めている所を見ると「あの先生すごく上手やなあ」と捉え、慎重にすすめると「介助が下手なんで動かせられないのであろう」と捉える看護師もいます。(確かに介助が下手だったりリスク管理が出来ないが為に、より難しい動作訓練へと進める事が出来ない療法士も存在するので、一色単にそう思われてしまうのも仕方ないですが)
ただ薬も大量に飲ませればいいというわけでもないように、無理に治療を進めると悪化させたり回復を遅らせます。用量は『毒』にも『薬』にもなるということです。
療法士は状態に応じた適度な量を見極めようと常に意識しなければ、本当の治療者にはなりえないと感じています。

医師や看護師、家族の要望通りに進めていくのは楽ですが、全ての療法士が常に患者本人の立場に立って(真の意味で自分が患者本人になりきって)考える世界になればいいなと思っています。

 理学療法・作業療法・言語聴覚療法は、適応・用法(手段)・用量が正しければ、投薬治療並みに本当に効果のある治療なんですから。

終わりに

「リハビリは早期に開始し、できるだけ早く離床を進めるべきだ。努力すればするほど良い結果が出る。研修会でもメディアでもそう言われているし、エビデンスもある」――こうした言葉をよく耳にします。医療従事者に限らず、多くの方がそう信じているように感じます。

しかし、情報が氾濫する今だからこそ、得た情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、医療関係者には深く考え本質を追求してほしいと願っています。

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